うちの事務所はいちおうオフィス街にあるので、
昼ご飯を食べる店はそれなりにバリエーションがある。
けど、何週間かに一度、無性に行きたくなる店がある。
それは、どこの街にもあるような古びた喫茶店で、
スタバやサンマルクカフェがまだなくて、多くの人が喫茶店でモーニングを
食べるのが習慣だった頃の、いわゆる昭和の時代の普通の喫茶店。
ウインドウにはろう細工のリアルなメニューなどなく、コーヒーカップと、
その横ではコーヒーの袋から豆がこぼれている。

↑しかもガラスが曇っていて中がクリアに見えない。
店の中は、一本足の白い長方形のテーブルと、合成皮革の赤い椅子が
セットになっていて、それがいっぱい並んでいる。
たぶん昔は白かったんだろうなと思える壁はタバコのヤニで黄色く、
天井も、電球のまわりのリングも、掛け時計のガラスも、
エアコンの拭き出し口も、ぜんぶヤニで黄色く染まっている。
それでも席はサラリーマンでいっぱいで、OLも2割くらいいて、
みんなおしゃべりしたり、スポーツ新聞を読んだり、週刊誌を読んだり、
マンガのコミックス(サラリーマン金太郎やヤクザもんや刑事もんなど)を
読んで昼休みのひとときを過ごしている。
テレビではもちろん高校野球中継。
たぶんこの店で「レーコー」と言ったら、
はぁ? という顔をされずに、普通にアイスコーヒーが出てくるような気がする。
フロアでは、ちょっと腰の曲がったおばちゃんと若いお姉ちゃんが
テーブルの間を縫うように忙しく動いていて、
「いらっしゃいませー!」
「相席でお願いしまーす」と客をテーブルへ案内する。
先に座っていたお客さんも相席になったからといって気にしていない。
というか、マンガや週刊誌を読んでいるので顔も上げなかったりする。
客が注文をすると即座に
「ヤキメシ、オムスパ、上がりホット!」などとカウンターの向こうへ
大声で伝え、意味不明の記号を書いた伝票をテーブルに置いて去っていく。
いちいち「ではご注文を繰り返させていただきます」なんて言わない。
カウンターの向こうでは、アルコール焼けしたように肌は黒く、
頭は白髪のおっちゃんが重たいフライパンを振り回して
ピラフや焼きそばやドライカレーやオムライスを作っている。
店の壁や天井は黄色いのに、レンジフードだけはピカピカに磨かれている。
おっちゃんが振り回すフライパンのガコン、ガコンという音と、
米が炒められているジャッ、ジャッ、ジャッという音がずっと店に響いている。
どうしてムショーにこの喫茶店に行きたくなるのかと言うと、
この店のオムカレーというメニューがめちゃくちゃ美味しいのだ。
オムカレーとはどういう食べ物なのかを説明すると、
おっちゃんはまず、フライパンでドライカレーを作り、それを卵で巻く。
要するにケチャップご飯の代わりにドライカレーが入ったオムライスを作る。
そしてそれをカレー用の深い器に入れ、上からカレーのルーをかける。
わかりやすく言うと、卵に包まれたドライカレーが、ルーの中に沈んでいる。

スプーンで卵を切ると、中からドライカレーが出てきて、
それをカレーのルーにからめて食べる。
コレがちょうどいい辛さで、ちょうどいい汁気で、
まわりの人が頼むのを聞いていても一番注文が多い。
しかも値段が550円。大盛りにしてもらっても600円。
なくなってもぜんぜん困らない店もたくさんあるけど、
いつまでもオムカレーが食べたいので
この店はなくなってほしくないな〜〜。
今日の練習。
アディゼロを裸足で履いて走ったら途中でカカトに靴擦れがおきたので
朝のランニングは5kmで中止。
仕事帰りにバイク22km。
スイムは疲れがたまってきたのでお休み。