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まこと

Author:まこと
06年ホノルルで初フル
1961大阪市生まれ
大阪府茨木市在住
スキーとトライアスロンと甘いものが好きです
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トライアスロン伊良湖大会 3

大阪人ならここで「イタコのイタロウ」とかなんとか言いながら
立ち上がりたいところだけど、そんな暇もなく、
バイクを起こしてビンディングペダルをはめている自分の横を
何台かの選手が走り去って行く。

バイクに乗って再スタート。
フレームやホイールに損傷はなさそう。
ちょっと焦った以外は精神的なダメージもなく、落ち着いていた。
ただ、左手の甲を見ると血がにじんでいる。
DHバーのパッドに置いたヒジのあたりも、やけにヒリヒリする。

レースが終わってから見たら、ヒジと、背中の左と、お尻の左に
スリ傷ができていた。あと、ウエアの背中が一部破れていた。
そうそう、それからサドルの左端がボロボロになっていた。

直線を4kmほど走って1周目が終わった。
最後のカーブを曲がって2周目に入ると、ヨメとRyuさんがいた。

カメラを構えながら大きな声で気合いを入れてくれる。
その前を「ウィーーーッス」と言いながら通り過ぎた。
それにしても、もうこんな場所に来ているなんて、
トランジションエリアから3kmほどあるのに、二人は
どんなスピードで走ってきたんだ。さすがはランナー・・・。

2周目に入るとコースを走るバイクの数が増えていた。
どんどんとスイムからバイクに移ってきているのがわかる。
このあたりはまだ力も余っているのでそれなりの力で巡航できる。
高校生の声援を受けながら、速い人には抜かれ、遅い人は抜き、
最後のコーナーを回って3周目に入る。
またヨメとRyuさんの前を通る。

090909irago01.jpg

「行け行けー!」
「行ける、行ける!がんばれー!」

「ウィーーーッス!」



この数日間、口を開くたびに「頑張ったらアカンで」、
「来年からは(誓約書の必要な大会でも)サインせえへんからね」
と言っていたヨメが、レースが始まると
「頑張れー!」と大声を出している。
いったいどういうことなんだ。

2周目の途中でボトルの内ボトルに入れている「ここでジョミ」を
半分飲んだ。酸っぱいけどまずくはない。それよりも驚いたのは
すぐに力が湧いてきたこと。こんな即効性のある補給食は初めてだ。

ボトルはロングを2本。中身は両方とも水。
時々口に含んだり、首の後ろや足にかけたりした。

3周目に入ると、さらにバイクは増えている。
マーシャルも少なく、ドラフティング走行の監視もしないので
コーナーではかなりの台数が密集したりする。
落車したのが最初の周回でよかった。

1周が長いので、だんだん気持ちが飽き始めていた。
3周目も終わり、4周目に入っていた。
4周目に入るとBタイプ(ショート)の選手も順にスイムを
終えてくるのでバイクの台数はもっと増えていた。

距離にするとまだ40km走っていないのに、足が疲れてきた。
ケツも少し痛い。速度も始めの頃よりは落ちてきている。
それでもヨメとRyuさんの前を通る時は時速が5km/hくらい上がる。
応援の力ってすごい。

090909irago02.jpg

何周かしているうちに、一定間隔で立っている高校生それぞれの
特徴を覚えてくる。
ガッツポーズをしながら「頑張ってください!」と言う女子生徒。
「頑張ってください」と言いながらおじぎをする女子生徒。
「ウィーッス」と言うと「ウィーッス」と返してくれる女の子たち。
3人くらいで手や足を派手に動かしながらノリノリの雰囲気で
「ファイッッットォォ!」と叫ぶ男子生徒たち。
やる気なさそうに地べたに座り込んでじっとしている男子。
電柱にもたれて携帯のアンテナを立ててワンセグを見ている子。

その中で一人、声も出さずに、気弱そうに無表情で立っている
女の子が気になっていた。
4周目、その子の前を通る時に、その子の顔を見て手を振ってみた。

4周目の途中で残りの「ここでジョミ」を飲んだ。
やっぱりすぐ効く。生き返ったように足が動く。
確か定価は高いけど、これ、いいかも。
でもこんなに即効性があるということは、ひょっとしたら
インスリンショックを起こす可能性があるタイプかもしれないな。


4周目の3つ目のコーナー。つまり1周目で転倒した場所。
このまま帰れるかい!って気分で、「リベンジじゃー」と
気合いを入れてDHバーをつかんだまま、懲りずに進入した。

今度はラインを間違えず、うまく曲がれた。
というか、1周目は初めてだったので、
コーナリングのラインを分かっていなかっただけかもしれない。

そこから4kmほど走り、最後のコーナーを曲がり5周目に入った。
ヨメとRyuさんが大声で気合いを入れる。
「ウィーーーーッス!ラストでーす!」と言って通り過ぎる。

サイクルコンピュータに目をやると、時々30km/hを切っている。
これはレースだぞ。そんなスピードでどうするんだ。
と気合いを入れて回しても31km/hくらいまでしか上がらない。

弱いなー、バイクが・・・。

このまま続けていると足が痙攣するかもしれないと思って、
もう一度クランプ・ストップを舌にスプレーすることにした。
背中のポケットを探り、背中のポケットを・・・・あれ? ない!
何度手で探っても、ない。
きっと転倒した時に落としたんだ。ショック~。
どうしよう。アイーダさんがわざわざ買ってきてくれたものなのに。
しかも、めっちゃ高額品なのに・・・。

そして、ますますケツが痛い。
普段ならどうってことない距離なのに、どうしてこんなに
痛いんだろう。
1週間前にサドルを少し上げて、少し前に出して、
ハンドルを少し下げたからだろうか。
(直前でそんなことしたらアカンやろ・・ってもう遅い)
それとも、DHポジションでこんなに続けて走ったことが
ないからだろうか。

5周目も半分ほど走り、
気になっていた気弱そうな女の子の前に来た。
4周目と同じようにその子の方に顔を向けて手を振ると、
覚えていてくれたみたいで、初めてニコッと笑ってお辞儀を
してくれた。

ああ、それにしてもケツが痛い。
まるでむき出しの骨盤で岩の上に座っているようだ。
ついに我慢できなくなって、ドロップハンドルに持ち替えて
体を起こした。
早くランに入りたい。背筋を立ててまっすぐな姿勢になりたい。
ミドルといっても伊良湖は62.7kmだから他の大会に比べたら
まだ短い部類なのに、しかもフラットなコースなのに、
最後までポジションとスピードをキープできないなんて。

ようやく5周が終わり、スタート地点へ向かう。
ちょうどボトルの水も無くなっていた。
休暇村とゴルフ場の前を通っている時に5列縦隊の集団に抜かれ、
ようやくトランジションエリアに帰ってきた。
ヨメがカメラを構えて声を出している。
さっきまで3km先で応援していたのに、いつの間に戻ってきたんだ。

090909irago03.jpg

今度はランニングシューズを履いてキャップをかぶる。
今までのトライアスロンは裸足でシューズを履いていたけど、
今回はランの距離が長いのでソックスを用意しておいた。
そしてシューズは自分が最も信頼しているターサー。
小さなボトルに入れておいたカーボショッツをひと口飲み、
そのボトルをウエアの背中のポケットに入れた。

090909irago04.jpg

090909irago06.jpg

うっしゃ、やっとサドルから解放されたぞ。
ここからランのスタートだ。
スタート直後の沿道でRyuさんが気合い一発、声をかけてくれる。

さぞ足が重いだろうと覚悟していたが、
足は軽かった。感覚がないくらいに軽い。
そして振り子のように無意識に足が前に出る。
まるでペダルを漕いでいるようなピッチで足が動く。

でも歩幅がすごく狭い。
アスファルトの道路に出るまでは砂浜に作られた細い道を走るけど、
少しの曲がり角でも大きく膨らんで道からはみ出しそうになる。
これって、軽いんじゃなくて力が入らないんだ・・・。

もうこれは自分の足ではなくなってるのか・・?
それともバイクを降りたことを脳が認識していなくて、
まだバイクに乗っていると思って足を動かしているんだろうか。

一般道に出ると上りが始まる。
ランのコースは岬を回る最初の5kmがアップダウン。
岬を回って半島の南側へ出ると平坦な道がさらに5km。
その先で折り返して戻ってくるので、復路は前半が平坦な5km、
最後が岬を回るアップダウンの5km。

今から20キロ走るのか・・・キツいなー。

さらに辛かったのは、スイムの時にウエットスーツで擦れた脇が
ヒリヒリと痛くてヒジを下ろせないこと。
ヒジを真横に張り、まるで市場で売っている松葉ガニの足のような
ポーズになっている。

だけど走るしかない。
道はどんどん上に向かっていく。
すでに歩いている人もいる。
前の選手が立ち止まってふくらはぎを伸ばし始めた。
足が攣ったんだ。

自分の家の近所がアップダウンの多いコースでよかった。
それにこの7月と8月、自分の普段の練習ではあり得ないことに
20km超のランニングを10回以上こなしてきたから、
足は必ず最後までもつ。
自分を信じたら、絶対に最後まで走れる。

いつの間にか高いところまで上ってきたみたいで、
ずっと下の方に海が見える。
今度は下りが始まった。
前のランナーの背中を見て、足を止めずに前に出す。

汗をかいてきたら脇のヒリヒリが消えてきた。
ふぅ~、助かった。これで腕を前後に振れる。
いつまでもカニの格好で走っていて、
「なんやあの変なフォームのオッサン」と思われてもいやだし。

坂を下り切ると、ヨメとRyuさんがいた。
この二人はいったいどうやって移動してるんだと思うくらい
いろんなポイントに出没する。
どうやら選手が峠を回る間に、直線でショートカットできる
トンネルがあるらしい。

090909irago07.jpg

二人が励ましの声をかけてくれたが、こっちはほんとに
しんどかったので、「キツいー」と言った。

ヨメが気の毒そうな声で「いってらっしゃい・・」と言ったのが
背中で聞こえた。

また上りが始まった。今度はさっきよりも高い所まで上る。
しんどい。ほんとにしんどい。
ひとつだけよかったことは、今日の自分の足もとのチョイス。
(ソックス)+(ターサー)だと、こんなに安心して走れるんだ。
これは気分的に大きい。

2km近くある坂を上り切り、下りが始まった。
走っても走っても下っていく。どんだけ長いねん、この下りは。
長い下りということは、帰りはこれを上らないといけないのか・・。

この暑いのに、ここでも高校生が応援のために立っている。
どの選手も苦しそうな顔をしているんだろう。みんな一生懸命
応援してくれる。
うちわを持って、選手が通るたびにひとりひとりを
あおいでいる女子生徒もいた。

坂を下り切ると、渥美半島の反対側、つまり太平洋側へ出た。
ここからは平坦な道が折り返し点まで5km続く。
右手には海と長い砂浜。うげっ!日陰ないやん。
道は直線に見えても微妙に曲がったりしてるので、
自分を照らす太陽の方角も変わる。そのたびに帽子を回して
ツバで日差しを避けた。

暑い・・・。
エイドは2kmごとにあるとパンフレットに書いてあるのを見て、
短い間隔であるんだなと思っていたけど、走っていると
2kmと言わずに1kmごとにあったらうれしいくらい。
エイドではスポドリを選んで飲む。
ひしゃくを持っている人のところへ近寄って
「首にお願いします」と言っておじぎのポーズをして
首の後ろに水をかけてもらう。
スポンジがある時は二つ受け取って両方の肩に挟む。

飲んでも飲んでも喉が渇く。
こんな日は走ったりせずにビールを持って海水浴に行くべきだろ。
こんな暑い中で直射日光に当たりながら走り続けるなんて、
みんな自殺するつもりなのか。
これが大会じゃなくて練習だったら、
とっとと中止して家に帰ってるだろう。

2km走るとまたエイドがある。
「首にお願いしまーす」と言って水をかけてもらう。
スポドリの入った紙コップを受け取って全部飲む。

だんだん走るのがいやになってきた。
頭の中にも体の中にもエネルギーの存在が薄れてきて、
このまま続けていたら体に悪い異変が起きそうな気がしてきた。
どうして長い方の距離でエントリーしたんだろう。


そんなふうに思いながらどれくらい走っただろうか。
今度はだんだん自分に腹が立ってきて、
ええい!しんどいしんどい言うな!
と自分をののしった。

しんどいものはしんどいんだから、
それよりもトライアスロンを楽しめ。
トライアスロンがしたくてトライアスロンの大会に
エントリーしたんだろ。

そう思いながら1キロ2キロ走っていると、不思議なことに
前のランナーとの距離が近づいてきて、一人二人と抜かし始めた。

そうか、さっきまではマイナス思考で走っていたんだ。


     つづく

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コメント

流石

まことさん
流石です!!
ここからごぼう抜きでゴーーーーールってシナリオじゃないですか!!?
ターサーの信用度。分かります!!^^

応援

実は昨夜もここにきて、目頭を熱くしながら読みました。

しんどいレースほど応援は心に沁みますね。普段「がんばるな」とおっしゃる奥様が現場で「がんばれー!」と叫んでしまう気持ち、わかるな~。「がんばれ」としか言えないんだと思います、たぶん。

そしてこれからごぼう抜きなんですか(驚)!楽しみだな~。

かいかぶり

★しんさん
ハハ・・ごぼう抜きは無理です。数えていないので正確には分かりませんけど、5人くらいに抜かれて20人くらい抜いたってところじゃないですかね。
ここ一番、すべてを預けられるシューズは、私にとってはターサーですね。

★京丸さん
あの・・ですからごぼう抜きは無理ですって。力が余っていないことには違いないですから。
応援はありがたいですね。不思議と力をもらえます。誰もいないところでトライアスロンしろと言われても絶対ムリです。

でも、やっぱり…

いよいよ次は最終章ですよね!!そうは言いながらここからのごぼう抜きが綴られていくんですよねっ!!楽しみにしてます!!ちなみに通勤で読んでたら一駅乗り過ごしちゃいました!!(^^;

え~~!?

★シンさん
の、乗り過ごしちゃったんですか?
遅刻して減俸になりませんでしたか。
私が簡潔な文章にまとめるのが下手なばっかりに、すみません・・。

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